BAR-kaori
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今月のこのページの壁紙は、現在生育中の
珈琲苗の葉を撮影、表現した色合いです。

煎り人のかたらい・今月の香り・

1998年・ むつき(睦月)・

珈琲を飲みながらちょっと”ひとこと”

香り店 店内

1998 January 's Aroma

やま・ねむり
今月の香りの珈琲

「小平・玉川上水物語」
です

さて今月の香りは、いよいよ私が住んでいます小平のネーミングをつけたものです。出来ればこれからシリーズで出していきたいと思います。
第一弾目は「小平・玉川上水物語」と銘しました。
小平には街を囲むように二本の小さい川が流れています。一つは「野火止め用水」、もう一つが「玉川上水」です。この「玉川上水」は小平より西方に位置します羽村と言う所から四谷大木戸までの約43kmの水路です。承応3年(1664年)といいますから、今から330年も前に玉川兄弟が江戸住民の飲み水を運ぶために幕府の命により非常な困難な中、開削しました。現在はその役割は終えていますが、玉川上水に沿って自然が多く残されており、この川を流れる水を囲むように、四季折々の植物の変化や市鳥であります「こげら」を始め小鳥の種類も多く、自然観察や静かな散策ができ、訪れる多くの人達に、つかの間の潤いを呈しています。私もその積み重なった歴史に想いを馳せ、香りとして表現出来る一つの味を求めていきたいと思います。
お披露目に一月間、「睦月の香り」とします。

「小平・玉川上水物語」


川には鯉も泳いでいます。

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12月は私にとりましてとても 忙しい日々が続きました。
皆様は如何でしたか?
これからの人生を考えました時、エネルギーの配分を改めて認識せざるを得ない、そう思える程でした。
インターネット(情報)の世界を覗いてみますと特に自分の存在感が問われるような気がします。一体今どこにいるのか、と。
世の中、今たくさんの事が良いも悪いも一挙に表面に出てきました。そして全てが問い直されています。新しい時代へ向かって行くための産みの苦しみが始まっているように思えてなりません。そういう時代にも悠々時を積み重ね、まったく動じないものが身近にあるとすれば心強いことですが・・・・と考えていますと、なんと身近にあるではないですか。
そう、それは我が「珈琲」です。
なにしろ1000年余の間多くの世界の出来事を見つづけ、なおかつ生残り続け、悠久の時空を乗り越えてどんな苦難の時代もしっかりと香りを漂わせ続けているのです。
『大変だ大変だといっても我が歩みの1000年の流れで見るとどうってことないよ。大変(大きく変わる)は世の中の常さ。じたばたしないで自分の信念を貫き通しなさいよ・・・・・』と語りかけていると、思ってます。
これからの寒い時には、身体の中に入った液体と、カップを両手で支える時のぬくもりは私たちにくつろぎを与えてくれます。              今年も心強い味方です。

珈琲物語 香りを求めて
コーヒー教室を12月は2回開きました。いつも思うのですが香りの世界を通じまして、こんなにもたくさん方々とつながりができること、本当に幸せなことですね。
特に12月20日に開きました会では年齢的には高い層の方々でしたが、その熱心さはひときわ強く伝わってきました。これはやりがいがありました。
今まで長い間まちがった認識を珈琲に対して持っていた方々には新鮮珈琲が醸し出すたくさんの様々な贈り物、特に一投目の膨らみとの正しい出合いを少しでも体験してして頂ければと、願うばかりです。
さて、とある本を読んでましたら、ある時から急に言われ始めました「生豆」の事を(きまめ)と言う人が何故増えたか、という初期の事が書いてありましたのでちょっと記します。これは今から十年ぐらい前のコマーシャルに初めて登場したようです。昔から「生豆」はコーヒー原料豆のことで「ナママメ」と呼ばれているし、かつては同業者の団体のことを生豆協会(ナママメキョウカイ)と呼んでいたそうです。
と言うことはこのコマーシャルのコピーライターが自分でかってに創った、と言うことですかね。私も当時尋ねられたときは「ナママメ」と言うんですよ、と答えていたのですが、時の経過と共に聞く人があまりに多くなってきまして、そうとも読むのかなあと思ったりもしてました。でも焙煎の現場にいる者としましては、これはやっぱり「ナママメ」と呼ばせて下さい。

永田コーヒー倶楽部デパート出店第2段です!!
1月22日から26日迄「伊勢丹デパート吉祥寺店」に一週間出店いたします。
今回は喫茶コーナーも同時併設させて頂きますので、機会ございましたらどうぞお立ちより下さいませ。

メイフラワー号で運ばれた、熱の出にくい
コーヒー・グラインダーです。
珈琲豆を挽く臼です
なんと17世紀初頭、こんな趣のある道具で豆を挽いてました。
これまたろまんです。

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