BAR-kaori
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煎り人のかたらい・今月の香り・

1996年・みなつき(水無月)

珈琲を飲みながらちょっと”ひとこと”



柿の青葉・新鮮です。



 
1996年 みなつき June's AROMA

毎月・珈琲の香店・とホームページアクセスの方へ同時発信致します。





ひとこと

・今月の香り・みなつきの香りは大自然珈琲・新豆です。
[今月の香り]のお便りをこれまで・永田珈琲倶楽部ホームページに御来店くださいました方に発信いたしてます。ひと月毎の通信どうぞご覧下さいませ。なおこれは毎月[ホームページ]と[珈琲の香店]に同時発信している内容です。

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*    ホームページ、6月の追加及び変更ページ。    *
*    ・珈琲に関する参考本。 ・おたよりNO3     *
*         ・小平商工会             *
* どうぞおでかけください。その他も順次追加しています。 *
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******・今月の香り・******

今月、水無月の香りは大自然珈琲・新豆です。
ブラジルシモサカ農園の下坂匡さんが土壌作りから始まり純粋無農薬 (土が肥えていると虫が付きにくいとの事です)栽培を通し、完熟まで木に成ったままにして収穫(此の方法は本体の幹自体を酷使することになり次年度の生育に少なからずの影響を及ぼすことになります)する事により、エキスが極限まで凝縮されることになります。ここからかってない深い味わい、高い香り、特有の甘味等が産み出されることになります。珈琲豆にとっては最高の育てられ方をされます。
世界中でもこの様な贅沢な栽培方法は生産性、経済性を優先させると、とても出来得ることではありません。より旨い珈琲を求めている、一過程の中での出会いによりこの様に大変に手間のかかる作業をしている下坂さんの姿勢を見ました時、私も 是非ともその気持ちをくみ取り、此の珈琲を当店では「大自然珈琲」と銘しまして永田珈琲倶楽部の特別思い入れ珈琲として捉え、大事に育てていきたいと考える訳です。
より自然の中での栽培というものが農産物にとって本物とするならやはりこの木に付いたまま完熟した(ワインの貴腐ブドウと同じ状態)珈琲の味を原点というか、出発点とすべきのような気がします。生産性、経済性ばかりを追求してきている珈琲業界の中でのこの「大自然珈琲」との出会いは、私にとりましては勿論、此の珈琲を飲する限られた人達にとりましても、ある時空間の中では最高の贅沢が設定される事になります。後は焙煎技術ですが・・どうなりますか?という事でして皐月の香り出発いたします。焙煎度合いは二ハゼ付近のところでフィニッシュし、温度が低くなった時酸味が出るような焙煎を目指したいと思います。
御賞味下さいませ。

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*****・かたらい・*****

直火式と熱風式の違いについて→どうしていまだに珈琲に携わる人達が、味についてたくさんの相違点を言うのかの一考察。
この部分を(直火式と熱風式)割と安易に理解していたが相当重要な内容を含んでいるのではないのか?ともう一歩踏み込んで自説を述べたいと思います。それは、芯をきちんと煎り上げる[炎の力]を熱風式はそもそも持ち合わせにくいのではないのかという疑問であります。本来ならばこの直火と熱風の課題が、別の要因に置き換えられたまま、机上での説明となり、ここまでの時代にきても尚その源をぼやかされているということです。此の差が本来ならば此の後の一連の作業をその出会いの都度、対応していかなければならないはずなのに、一色卓に解されてしまっているような気がします。
欠点豆、異物、微粉、芯のこり等々、は抽出する人の問題ではなくて、焙煎側の問題であり、そう言った条件をことごとく解決した豆を提供するのが我々焙煎者の責任であるはずなのです。それプラス 珈琲豆を煎り上げる時のエネルギーの力を加える時どの手段でやっていくかこれも大きな役目になるのでは、と思います。
もっと詳しく言いますと、焙煎の仕方(直火と熱風)でシルバースキ ンの問題も、芯残りの問題も、味のコクの問題も、旨味の問題も、 む人が入れる段階での条件では無く、焙煎の段階、それも直火と熱風(熱風では豆の芯迄浸透していく火力が届かず煎り上げ難いのだと)段階までさかのぼって説明していかないと、違った土俵でいくらとうとうと時間をかけても本質ではない所での議論はいい結論を引き出せないのではないのか?ということです。
確かにこの珈琲の世界はいい加減なところが一杯あります。でも美味しい、身体に良い、珈琲を何杯でも飲みたいという一見単純な出発点の気持ちを忘れなければいつかはその終着点に近づくような気がします。しかしその道を間違えるとそうじゃないところで相手を納得させようとすると詭弁を弄しなければならなくなる事がたくさん出てきます。それはやはり違った方向だと考えます。
私も現場から、現場からといい続けているのは長い時間はかかるのですが(寿命はいつまでも待ってはくれません)時を間違わなければ原点にいくらかでも近づいているのではないか、そう思うようになりました。
まだまだたくさんの切り口を探し、その時点での解決を一個一個つぶしていかなければなりません。今回のことはその切り口の中でも大変に重要な一つだと思います。これまで、湯音設定、膨張、香りの問題がどうして違った解釈がされていたか?ということを述べてきていますが、皆様おわかりのように入れる人の問題では無く我々提供側の問題だった事がはっきりしてきました。(保管以降の段階は除きます)。
そして又今回の提議、直火式焙煎と熱風式焙煎それと簡便性の電熱式焙煎。この違いによる出来上がりは又、入れる側を違った段階で悩ますことになり、焙煎側は技術で解決できない部分を、とうとうと言葉を弄して説明する事になります。いくつもの切り口があることはおおいに結構なのですが、ここ迄きますと(この時代という意味)私が今置かれている情報を発信できる恵まれた立場(今迄は狭い地域だけでの現場からの発信でした)から、(こうやって述べていくにまだ力弱いかもしれませんが)机上の空論での世界だけでは美味しい珈琲は飲めませんよと言う意味あいを込めまして、発信していくつもりです。
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1996年度 現場からの珈琲教室の開催日


毎回好評を頂いていますこの珈琲教室も回を重ねること10年余(ぽえむ開店当初を含みますとなんと20年余になります)回数も改めて勘定しますと60回を越えました。毎回限定10名様、、また2時間余りの限られた時間、限られた人数の中でのお話ですので、なかなか本意が伝わりにくいのですが気持ちだけを感じて頂ければ有り難いがと思っている次第です。普通は違った世界にいる方達と[新鮮な煎りたての香りとコーヒーブレイク]を介在として共通の話題が持てますことは、珈琲に携わっているものとしましてこのうえない喜びです。またその出会いを作り出してくれます[珈琲の世界]も大変なものだと思います。
・6月22日・(7月、8月、9月はお休みです)土曜日・午後1時30分より2時間、新鮮な珈琲を飲みながら時を楽しんで頂きながら進めていきます。また煎りたての[今月の香り]のおみやげ付きです。 会費1000円。[こもれび]にて行ないます。毎回限定10名様です。 受け付けは各店、又は  E-mail  でどうぞ。




小平美園町楽笑会・熱演中の御三人


三月の会場は満杯でした。裏方の若手も終わった後は思わず満足感で笑みがもれました。 次回は7月2日です・春風亭柳花さん・春風亭柳作さん・講談家の神田ひまわりさんの三名によりまして、変わらず若さ一杯の開催を致します。三人とも力がありこれからの成長が楽しみです。機会ございましたら小平迄どうぞお出かけ下さいませ。
\(^o^)/なんと柳花さんが二つ目[春風亭柳之助]に昇進致しました。\(^o^)/ おめでとうございます!


by iribito masahiro

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