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煎り人のかたらい・今月の香り・

1996年・ながつき(長月)・(菊月)

珈琲を飲みながらちょっと”ひとこと”






 
1996年 菊月 September's AROMA

毎月・珈琲の香店・とホームページアクセスの方へ同時発信致します。



すくすく育っていますよ。


ひとこと

[今月の香り]のお便りをこれまで・永田珈琲倶楽部ホームページに 御来店くださいました方に発信いたしてます。ひと月毎の通信どうぞ ご覧下さいませ。なおこれは毎月[ホームページ]と[珈琲の香店] に同時発信している内容です。

 

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ホームページ、9月の追加及び変更ページ。
・コーヒーエッセイ
・おたよりNO5
・ 苗生育中
どうぞ御覧ください。その他も順次追加しています。
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今月の香り

今月、菊月の香りはインド【印度】(India)よりマイソール(地方名) をお届け致します。
インドは南アジア中央部の大半島。北はヒマラヤ山脈を境として中国 と接する。古く、前3000年頃からインダス流域に文明が栄え、前三 世紀アショーカ王により仏教が興隆。11世紀以来イスラム教徒が侵入、 16世紀ムガル帝国のアクバル帝が北インドの大部分を統一。イギリス の支配、1858年直轄地。第一次大戦後、ガンディーらの指導で民族 運動が急激に高まり、第二次大戦後、ヒンドゥー教徒を主とするインド とイスラム教徒のパキスタンとに分れて独立。1947年独立、50年 共和制。農畜産を主とするが、地下資源に恵まれ工業も発達。 首都ニューデリー。面積329万平方キロメートル。人口79700万(1988) です。そこの国からです。
今回は本来持っている苦みと煎りの苦みが出るくらいを目指しまして、 また旨味も出れば尚良いと致しまして釜開きしたいと思います。 どうぞお楽しみ下さいませ。


今月の花は河原撫子を配しました。

8月末に清里高原に行った時、この河原撫子が一面に咲き誇っていま した。気温の差が激しいせいか色鮮やかで思わず見とれてしまいました。

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*********・今月のかたらい・***********
今月は水についてです。 今年の東京地方の水は8月末現在、雨が降らず非常に厳しくなって来ています。自然環境の変化で、美味しい水がますます遠のいていくのかも知れませんが、考察してみましょう。
まずミネラルウォーターは珈琲の持っている風味(その珈琲が焙煎の段階で風味をしっかり仕上げたとして)を減少させることになるようです。
それは次のような理由からです。ミネラルウォーターは硬度が高い (高いもの300)軟水、硬水はそこに含まれるカルシウム、マグネシウムの量で決められていますが含有率の高いものほど硬水になるということです。硬度の高いもので抽出するとタンニンの渋みが出やすくなる。色合いも濃くなっていきます。(紅茶をいれる時よくわかります)普通硬度100前後が良いとのではと言われています。
ちなみに日本の水道水は70前後です。ただ飲むだけとする場合はこのミネラルウォータを使用しますと(例えば山水等で)本来持っているか弱い珈琲の風味はこの硬度によってそこなわれることになります。→ 焙煎が完成品に近い時はもったいないということになります。一面、珈琲の風味は均され、飲みやすくなるという図式になります。
水に関してはカルキの問題等常に時代に対応して(珈琲は99%水であるという前提からして)解決していかなければなりません。珈琲にはどんな水が? 漠然としたものの列挙をしてみます。
  1. あっちの水はうまい
  2. こっちの水はまずい
  3. 井戸水がよい
  4. 川のせせらぎの水が最高
  5. 軟水が良い
  6. 硬水がよい
ETC.・・・・
次に取りあえず客観的に認識されるもので現実に排除された方がよいもの。
→ 体に悪いもの。臭い等で飲めないもの、ということで悪い水とは?
  1. 水道水の中に入っている、不純物、消毒に使用されるカルキ臭等
  2. 水源地の汚染。ビルのタンク等。
    → 対応策は浄水器使用 → 活性炭フィルターを通すこと。
    次に軟水と硬水の問題がある(みずの含むCa.Mgの量によって 硬度が決定)。これらの含有量が1リットル当たり17.85p・p・mを 硬度1としこれが5度以上になると一般に硬水と言われます。
    cf.東京3.8度。仙台1.5度。沖縄13度!
  3. カルシウムイオンやマグネシウムイオンの多少と水の質との関係。
    まず天の水は(降ってくる途中の空気中の不純物は考えないで)蒸留水で完全軟水として降ってくる。つまり硬度0。これが地中に入ることにより各種の金属イオンを含むことになる。乃ち地質の差が水質の差になるということです。
ということで、ちょっとまとまりがありませんが、いろんな所からの 資料から、現場から、私なりに考えますと、→ 珈琲の各豆が持っている資質を十分に引き出して上げたいとするならば、乃ち良い生豆で、しっかりした焙煎技術で煎り上げられた豆ならば、やはりいろいろ味がついている水より、純度高い水でストレートに抽出して上げたい、そう思うのです。しかしそれだけにごまかしが利かなくなりより一層の美味しい珈琲豆が必要とされることになるのではないのか、ということです。
ちなみに永田珈琲倶楽部でも昔、地下水から始まりいろいろ試して来ました。現在は全店、浄水器を使用しています。
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今月のちょっといいこと
活性酸素対策にコーヒーが有効だそうです!! 新鮮な珈琲豆には、活性酸素を消去する SOD酵素に似た活性がある そうです。(この「新鮮な」と言うところがミソです。当然時間の経過 とともに腐敗していくわけですからこの酵素もその径時変化とともにな くなっていくものと思われます)珈琲の種類によって活性酸素を抑える 効果が、高い低いがあるそうですが、こういう切り口からも珈琲の効用 が証明されていくことは本当に有り難いことです。



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by iribito masahiro

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