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1996年 神無月 October's AROMA
毎月・珈琲の香店・とホームページアクセスの方へ同時発信致します。
>ひとこと
[今月の香り]のお便りをこれまで・永田珈琲倶楽部ホームページに御来店くださいました方に発信いたしてます。ひと月毎の通信どうぞご覧下さいませ。なおこれは毎月[ホームページ]と[珈琲の香店]に同時発信している内容です。
今月の香り
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秋真ん中・10月のおたより申し上げます。 [今月の香り]のお便りをこれまで・永田珈琲倶楽部ホームページに御来店くださいました方に発信いたしてます。ひと月毎の通信どうぞご覧下さいませ。なおこれは毎月[ホームページ]と[珈琲の香店]に同時発信している内容です。
*********・今月の香り・********** 今月、かんな月の香りは「しもさか’95ブルボン」です。
95年物です。自然の恩恵を一杯浴びた珈琲、完熟した豆。天よりの太陽エネルギーによる天日自然乾燥に拠って出来たブルボン種です。大変な時間と、労力とをかけて生産されます。旨い珈琲が出来るのはわかっていても現在ではどの国も経済性を優先させ、そこまで手をかけてやることがなかなか出来ません。とりわけブルボン種自体がとても繊細でちょっとした病虫害、悪天候にも弱いのです。当然だんだん作られなくなります。 今回は素直に(いつもは何か試してみるのですが)4.5度ラインで2ハゼに入って間もなく、少々苦みが出てくるところを目標としいつものように出会いを楽しみながら焙煎したいと思います。どうぞお楽しみ下さいませ。
******* 今月の花は月見草を配しました。*******
今月の花はつきみ‐そう【月見草】を配しました。
つきみ‐そう【月見草】日暮れから開花し 翌日の日中にしぼむ。つきみぐさ。オオマツヨイグサ。
********今月の語らい******* 今月は、宿題の一つであります、ミルについてお話ししたいと思います。
私はこれまで随分とミルを購入してきましたがディッティングミルに始まりまして、又ディッティングミルに戻りました。といいますのは最初購入した時は、比較の使用が無くただ良いものであるとのお話で買ったわけです。その時は2台一遍にです。もう25年も前になります(ちなみにそれからなんと現在までこのディッティングミルの値段は変わりません!)。
それからは、炭火珈琲には(深い煎り)あまり均一、微細に挽けるものよりおおざっぱな刃のミルがよいとか、追加するにしては値段が高すぎるとか、もっと良いミルがきっとあるはずだとミネルバをはじめ、15台程は買い、現在現役8台を要してます(各店2台設置)。なぜこうも替えようとしたかといいますと、大きく分けますとすり潰すグラインダーものと、カッティングのものがそれぞれあり、長所、短所があるからでした。勿論お店のそれぞれの借景のなかにすっぽり収まるデザインも必要と考えたのです。
この経験からの事実を踏まえまして理屈の本題に入ります。
まずミルの理想は、芯まで煎り上がった新鮮な豆の真の味を最大限に引き出すための挽き方を目的とします。 これにのっとって考えるとしまして、一方向から、「出来れば避けたいこと」 を列挙してみます。大きくはこんなところでしょうか。つぎにこの一つ一つ に対して考えてみたいと思います。まず
- 粉の粗さのばらつきがあること。
- 熱発生。
- 微粉が出ること。
1.粉の粗さのばらつきがあること
は抽出段階に於いて液体になったとき、濃度差がでてくるということです。粗さがその豆に対して必要以上に細かいと(お湯にふれる面積が大きい)溶解抽出される成分が多くなります。逆の場合はその逆です。それらが混合されたものを抽出しようとしますと、よけいな考えの入れ方をしなければならなくなります。
2.の熱発生は、挽いている時に香りが漂い「いいかおりね」と言われるのはこれのおかげではあります。たてている時よりも挽いているときの方が数段いい香りです。しかしこの段階であまりの高速回転と強い圧力とで粉砕してしまいますと、微粉と摩擦熱を発します。ディッティングミル、ミネルバはこの類に入ります。毎回微粉を取り除きながらの作業となります。この3.の微粉は抽出の 段階では、すくなからずいたずらをしまして、液体になった時はこれ又 意図するところと違った、微妙な味を出すこともありますから要注意ですね。お米の精米の時も同じ事であまり能率のことを考えてスピードを高めますと、熱を持ち旨い成分が飛んでいくことになります。そういうことで、これらのことを避けたやり方を考えてみたらなんのことはないやはりシンプルに手挽きのミルでちょっと時と間をかけながら、香りを楽しみ挽き上がった粉をすぐたてる・・・・ということになります。
それでも微粉は出ますので、気になるようでしたら篩にでもかけて均一化してはどうでしょうか。
すくすく育っていますよ。