BAR-kaori
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煎り人のかたらい・今月の香り・

1997年・ みなつき(水無月)・

珈琲を飲みながらちょっと”ひとこと”


1997 JUNE 's AROMA

ホームページアクセス数→15、000人に向かっています。1997.6.1.

ひとこと
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つゆ そらの候、おたより申し上げます。
[今月の香り]のお便りをこれまで ・永田珈琲倶楽部ホームページにアクセスしてくだ さいました皆様に発信いたしてます。ひと月毎の通信 どうぞご覧下さいませ。なおこれは毎月[ホームペ ージ]と[珈琲の香店]に同時発信している内容です。
****・今月の香り・語らい****
つゆ また 一興 です
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*********・今月の香り・**********
  今月の香りは下坂農園の96年度豆を、ダブルロースト致します。本来の酸味系と若さがまだ残ったほろ苦さ、を出したいと思います。その時の良い加減で釜開けと致します。
初夏の珈琲焙煎工房より今月も煎り人の世界、発進します。
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今月の花は≪がくあじさい≫を配しました。


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 みなつき の か た り で す 

今月は『美味しく、旨く』飲むためのこだわり、切り口が一体どれくらいあるのか、私が追い求めている途中経過での記述です。
ホームページ上に最初の方で記しているのとそれからの追加分がかなりあり、今の時点で改めて整理するのもまた良いのではと、考えました。
これは『美味しい、旨い』と言っているところがみそです。一杯の珈琲だけで、『美味しい』を入れないでも良いのですがそうでないと、そのもてなしの内容が完成しません。美味しさの定義が[嗜好品]という一言で片づけられるとたいそう悲しくなります。
そこで、具体的には、(一人の人間におきましては非常に短く限られた時間内ですが)長い時間をかけて多くの多くの珈琲にまとわりついている切り口の中から一つずつ、美味しくなる条件、もてなしの条件を、自分のものとしていかなければなりません。
その切り口とは、(私が求めている過程)川上より、

等々ですが、しかしまだこれらは(幹)の段階で、その先にたくさんの(枝、葉)が連なる ことになります。・・・。
そして私なりに時間をかけながら、一杯の珈琲を美味しく飲むために、その一つ一つの枝葉を現場からくっつけていくことになります。
皆様の切り口は、いくつ位ございますでしょうか?

『コーヒーの脂肪球につきまして』
脂肪球

珈琲豆内部の脂肪球 :
焙煎された豆によって、ギラギラと脂肪分が出ているのを見かける事がございませんか?
珈琲の生豆(種子)の世界を顕微鏡で見ますと上のような脂肪球を見ることが出来ます。この脂肪球は、焙煎度合いが深く(深煎り)なりますと(・当店では ルネの香り、マンデリンです・)豆の表面上に出てきましてギラギラします。
新鮮な段階でのこの脂肪は以上のような理由ですので品質的には全く問題はありません。新鮮な内にどうぞ苦味、こく、甘みの世界を味わい下さいませ。

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丸井国分寺店での初珈琲豆販売記
1997年5月29日〜6月4日


一週間の短い期間でしたが販売の方は、再度のご来店を含めまして尻上がりに忙しくなって来ました。
珈琲好きな人が、大きな流れの中に入りますと、たくさん(それもこだわった)いらっしゃることが改めてわかりました。しかし話をお聞きしますと、こだわった珈琲豆を手に入れることがなかなか出来ない人達が多かったようです。
今回も、営業時間が終わってから、当日分を毎日焙煎するわけですから、『新鮮珈琲』とはどういうものかと言うことが、一発でわかる事になります。
そういう珈琲のある一面の、カルチャーショックを体験していただいたのでは、と思っています。
なにせ、珈琲の世界はケーキとかパンとかとは違って一見派手なようで地味な世界ですから、珈琲の本当の良さを知ってもらうには時間がかかります。
これからも今回の貴重な経験を糧としましてより、いっそうの積み重ねをやっていきたいと思います。
時の流れ


生豆の価格高騰が止まりません。
これまで比較的介入してこなかった投機筋が本格的に投機の対象として、動き回っているようです。
欧米ではすでに小売価格が浸透していますが、日本でもあるメーカーがインスタントコーヒーの値上げを発表致しまして、いよいよ小売り製品にも影響が出てきそうです。
先日ブラジルの下坂さんより、手紙がまいりました。一部紹介致しますと
「コーヒーの実も赤く熟しそろそろ今年の収穫が始まりました。今、日本国内の状況を考えますと、もし霜が来たらとんでもないことになることがわかります。・・・・・霜に関しては現在どちらともいえませんが・・・・・今年も例年通り10月に日本へお送りできると思います。・・・」
ということでして下坂さんの珈琲に関しては、今年後半美味しい珈琲が入って来る予定ですので、私も心強いです。
しかし現実的にはこれから日本の珈琲業界は一波乱起きそうです。私も現在の品質を確保するために(永田珈琲倶楽部では、いつもその時点での上級の品質を使用しています)麻袋の単位で注文しなければならなくなりました。それすら限界があります。
早く落ち着いてくれればいいのですが。

☆!今月も永田珈琲倶楽部・掲載されました!☆

『致知出版社』から発売されました「致知」という本に《致知随想》のコーナーで紹介されています。題しまして「たかが珈琲、されど珈琲」です。
機会ございましたらご覧下さいませ。

    
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