BAR-kaori
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煎り人のかたらい・今月の香り・

1997年・ きくつき(菊月)・

珈琲を飲みながらちょっと”ひとこと”

庭のぶどう。今年はびっしりです。

1997 September 's AROMA

今月の香りの珈琲

「今月の香り」はちょっと手がかかることをやってみたいと思います。
それは、これまた生産するまでに非常に手が掛かりすぎる「ブルボン種」の豆を使いまして、焙煎度合いを違え、ブレンドしたいと思います。乃ち同じ豆で中浅煎りぐらいと中深煎りぐらいを煎りあげ、それをぶれんどするものです。もう少し詳しく言いますと、一方の豆は4度ラインで一ハゼまもなく釜開け、片方の方は5度ラインで二ハゼ中間ほどで釜開けしたいと思います。普通ですと違った種類の豆をブレンドするわけですから特徴も出しやすいのですが、今回の場合はどういう風になるでしょうか?
この方法は毎度二回は焙煎しなければなりませんので、非常に手が掛かりますが、この毎月のシリーズであります「今月の香り」は日頃はなかなか出会わない珈琲を味わおうというものですから、TRY、TRYです。

参考ブルボン種とは?自然の恩恵を一杯浴びた珈琲、乃ち完熟した豆だけを一個一個手で摘んで、機械による強制乾燥ではなく、 天よりの太陽エネルギーによる天日自然乾燥に拠って出来た下坂珈琲農園のブルボン種です。この機械を介さないこの一連の大作業は大変な時間と、労力と、お金がかかります。 旨い珈琲が出来るのはわかっていても現在ではどの国も経済性を優先させ、そこまで手をかけてやることがなかなか出来ません。とりわけブルボン種自体がとても繊細でちょっとした病虫害、悪天候にも弱いのです。当然だんだん作られなくなります。自然の恵みをたくさん浴びてやさしさが一杯伝わって来ます。その持ち味を十分に出してあげたいと念じながら煎りあげてみます。


今月の香り珈琲です。この焙煎度合いの違うのをブレンド致します。

ブルボン種・4度ラインで一ハゼまもなく。


ブルボン種・5度ラインで二ハゼ中間ほど。
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今月のかたらい
風の音・虫の音・雲の色・
夏から秋へ。
秋の気配は確実にやって来てます。
全国の皆様の気配はいかがでしょうか?
この今月の香りのおたよりは一斉に、一瞬のうちに皆様方に発信するわけですが、この日本の中で同じ時期、こんなにも気配、気候が違うと言うことを実感として感じられることは(全国からの多くの皆様のメールのおかげですが)インターネットの世界ならではのこととして、一人喜んでいます。
今月は八月末から九月始めにかけまして、北海道に行って来ますので、一足早めに今月の香りの便り発信させて頂きます。
北海道の雄大な地の(西から東に縦断することになりますが)エネルギーを身体全身に受けまして、帰ってきましたら又焙煎に打ち込みたいと思います。
今年のこれからの天気予想では「おだやかで秋らしい秋、気温も平年並み」ということです。
まさに珈琲を美味しく飲むためにの世界にとっては素晴らしい環境が設定されることになります。
この気候の環境設定は人間の身体にとりまして微妙に影響してきます。
暑いときは「アイスコーヒー」を、寒くなったら「ホットコーヒー」をと実に単純な流れですが、暑いときは「苦みのコーヒー」を、寒くなったら「酸味のコーヒー」をと、これも決めつける事は出来ませんが単純な流れです。
これからしばらくはその中間の気候を呈するわけですから、その日によって臨機応変の出会いが現れる事になります。
今月のちょっといいお話
珈琲は体内の脂肪を分解する大変優れたダイエット飲料というお話です。
まず珈琲にはまず・利尿作用・心悸昂進作用・覚醒作用・平滑筋弛緩作用・胃酸の分泌促進作用・血液中の脂肪酸の濃度上昇作用等の生理作用があることが知られています。
これらは珈琲が持っているカフェインの働きによるものとされています。この中の一つ血液中の遊離脂肪酸の濃度を上げる働きがあり、濃度が高いと脂肪酸を分解する働きが強くなるそうで、この脂肪酸の元は皮下脂肪などの貯蔵脂肪で、これが分解されて血液中に放出されるそうです。詳しい内容は専門家におまかせ致しまして、我々は「美味しく飲んでダイエット!」、といきましょう。 BAR-kaori