BAR-kaori
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このページの壁紙は、珈琲を抽出、撮影、表現した色合いです。

煎り人のかたらい・今月の香り・

1997年・ かんなつき(神無月)・

珈琲を飲みながらちょっと”ひとこと”



    
このきれいなマリンブルーの袋に入って来ました。

1997 October 's AROMA

風の音・虫の音・雲の色・   
秋真っただ中へ。
 朝夕めっきり秋の涼です。今庭では虫の大合唱です。
花はそんなに多くないですが、赤い実(梅もどき、ピラカンサ)青い実(むらさきしきぶ)緑の実(葡萄、柿の実)茶色の実(サザンカ)とよく見るとかなりありますね。
これまたたのしたのし。(^_^;)  

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現在のモカ港です

この地で栽培されました。浪漫・ロマン
緑の所が珈琲農園ですよ

今月の香りの珈琲
「今月の香り」はイエメンよりの「イブラヒムモカ」です。
モカ好きにはこたえられません!!これぞモカ!です。 
イエメンを実際訪問買い付けをして、 
今回の譲り受けをしていただいた、ブラウンチップの繁田さんの記事を参考に述べさせて頂きます。(この豆がどんな風な出会いで手に入れることが出来たか、気持ちが伝わります。 
→→ *** その昔世界にコーヒーが広まる中心だったモカ港の跡や(↑写真)モカマタリの産地「バニーマタル」サイヒ、マナハなどコーヒーの産地を探す毎日でした。ジープで悪路を2時間、3時間かけて奥地に入りコーヒーの木を見つけた時は感動ものでした。そんな産地の中でも特に気に入った地域がありました。標高1600メートル、澄んだ湧き水、風通しのよさ、コーヒーの勢い、など他の産地より条件が良くここの豆を煎ってみたいと感じ、一緒に行った全国の自家焙煎店の仲間6人と輸入する事を決めました。その地域はイエメンの北に位置する、バニーイスマルというところです。ここの地域のコーヒーは今まで日本に紹介されたことが無く、湾岸諸国に輸出されている最高級品です。イブラヒムとは我々と一緒にコーヒーを探す旅につきあってくれた「イブラヒム・アルカブス」氏の名前でその名を取って「イブラヒムモカ」としました。現在日本にイエメンモカマタリとして輸入されているマタリNO9は必ずしもマタリの産地バニーマタル産のものではありません。(隣の国エチオピア産のコーヒーが混ぜられている可能性があります)いままでの本格的にイエメンの農園視察をした商社、コーヒー関係者はいませんでした。現地を実際自分の目で見てイエメンで最高の品質であると感じた「イブラヒムモカ」を皆様にご紹介出来ることは非常にうれしいことです。
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とうことでして繁田さんの話を実際聞いてみますと現地にたどり着くまでの行程は並々ならぬ大変さが伝わってきました。今回は限定販売になりますが、その貴重な豆が手に入りました。この間の苦労を考えますと焙煎の気の入れ方もこれまた一段と増してきます。焙煎度合いは 
その時の頃合いで、とさせて頂きます。 
さてどんな味を創り出すことが出来るでしょうか? 
その都度の出会い楽しみです。 
今月の香りの珈琲豆です。
おもわずときめきが。


これが「イブラヒムモカ」です。

 

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珈琲物語  香りを求めて
速報! Coffee Science Seminar
第一回・コーヒー・サイエンス・セミナーが開かれました。
9月26日に都内のホテルで多くの報道陣、業界関係者、講座応募者の方々の参加のもと行われました。
その内容を速報としてお送りいたしますが、内容的に長くなりますので10月と11月に分けて記したいと思います。
☆ 挨拶
☆グュエン・ヴァン・チュエン氏
「コーヒーと健康 〜 老化とガンの予防の観点から」
☆古賀 良彦 氏
「コーヒーの香りがもたらすリラクゼーション効果 〜  脳の働きに与える影響について」
今月は上記の挨拶と古賀良彦氏の内容をお伝え致します。
コーヒーはその昔、「薬」としてイスラム圏からヨーロッパ、そして世界中へと広がりました。日本に伝わったのは江戸時代ですが、その当時の文献でも、コーヒーの健胃作用や消化促進、利尿作用などが紹介されています。今でこそ嗜好品として、私たちの日常生活になくてはならない飲み物となったコーヒーですが、コーヒーに含まれる何百という成分は、魅惑的な味、香りを創り出すだけでなく、様々な効用を持つことが最近の研究でもわかってきました。しかしその反面、まだまだコーヒーにかんする誤解が多いことも事実です。そこで、このコーヒーサイエンスセミナーを通じて「コーヒーが 健康的な自然飲料」であることを、正しく理解して頂くと共に、コーヒーの持つ可能性についさらに皆様と共に考えていきたいと思います。
という挨拶文で始まりました。

☆古賀 良彦 氏
「コーヒーの香りがもたらすリラクゼーション効果  〜 脳の働きに与える影響について」
☆嗜好品によるリラクゼーションやリフレッシュ効果は、それらを飲むことによってのみ得られるのではなく、香りだけでも効果がもたらされることが経験的に知られている。
技術の進歩は、それらの効果を脳機能の変化として観察することを可能にした。これまでに行った研究で、コーヒーの香りは右大脳半球の血流量(酸素や栄養素を運ぶ血液の量)を増加させることが明らかにされた。右大脳半球は感情の表出やコントロールに関わっており、コーヒーの香りによってその働きが活性化されることがわかった。さらに、脳波を分析することにより、コーヒーの香りには、人が安静にしているときにはリラクゼーション効果があること、また活動している時にはその能力を高める働きがあることも明らかにされた。
その効果を男女間で比較 すると、とくに女性の場合に顕著であった。このようにコーヒーの香りは感情のコントロール、リラクゼーション、仕事の活性化という幅広い効果を持つことが実証された。その効果は心身の健康の増進ばかりではなく軽度のノイローゼにも応用できるのではないかと期待される。