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香りを求めて
コーヒーはその昔、「薬」としてイスラム圏からヨーロッパ、そして世界中へと広がりました。日本に伝わったのは江戸時代ですが、その当時の文献でも、コーヒーの健胃作用や消化促進、利尿作用などが紹介されています。今でこそ嗜好品として、私たちの日常生活になくてはならない飲み物となったコーヒーですが、コーヒーに含まれる何百という成分は、魅惑的な味、香りを創り出すだけでなく、様々な効用を持つことが最近の研究でもわかってきました。
☆グュエン・ヴァン・チュエン氏
珈琲物語
速報! Coffee Science Seminar
第一回・コーヒー・サイエンス・セミナーが開かれました。
9月26日に都内のホテルで多くの報道陣、業界関係者、講座応募者の方々の参加のもと行われました。
その内容を速報としてお送りいたしますが、内容的に長くなりますので10月と11月に分けて記したいと思います。
☆ 挨拶
☆グュエン・ヴァン・チュエン氏
「コーヒーと健康 〜 老化とガンの予防の観点から」
☆古賀 良彦 氏
「コーヒーの香りがもたらすリラクゼーション効果 〜 脳の働きに与える影響について」
今月は上記の挨拶とグュエン・ヴァン・チュエン氏
の内容をお伝え致します。
しかしその反面、まだまだコーヒーにかんする誤解が多いことも事実です。そこで、このコーヒーサイエンスセミナーを通じて「コーヒーが 健康的な自然飲料」であることを、正しく理解して頂くと共に、コーヒーの持つ可能性についてさらに皆様と共に考えていきたいと思います。
という挨拶文で始まりました。
「コーヒーと健康 〜 老化とガンの予防の観点から」
今月は上記方の内容をお伝え致します。
☆食生活と生活習慣病(成人病)とは密接な関係があることが知られている。ヒトの老化とガンも同様である。
ガン及び老化にはいろいろな原因があるがその中で活性酸素は重要な要因である。活性酸素種(OHラジカル、スーパーオキシド、一重項酸素、過酸化水素)は我々の日常呼吸している酸素が生体内で酵素作用を受けて生成される。活性酸素種は反応性、酸化力が強く、生体にとって異物とされるウィルス、細菌などを攻撃して、生体を守る役割もある。しかし、過剰な活性酸素が生成されるとこの活性酸素が生体内の細胞膜、タンパク質、遺伝子のDNAに作用し、老化・ガンにつなげると言われている。よって、生体内の活性酸素を適度に調節する事が望ましい。我々が日常飲用しているコーヒーはまさにこの性質を持っておりコーヒー中のクロロゲン酸、カフェイン酸、フェラル酸などが活性酸素の調節に寄与していると思われる。
また肉や魚の焦げをたくさん食べるとガンになるといわれているが、その理由はアミノ酸、タンパク質などを高温で加熱すると、変異源性、発ガン性のヘテロサイクリックアミン(HCA)が生成するためである。未加熱のコーヒー豆の抽出物(日常飲用しているコーヒー)はHCAの活性を強力に抑える。それ故に、コーヒー飲用はガンの予防にもつながる可能性がある。
毎日の食生活において、適量のコーヒー飲用はガンの予防にもつながる可能性がある。毎日の食生活において、適量のコーヒーを飲むことは、健康にとって良いかも知れないという推測が成り立つ。従って、今後コーヒーと健康との関連についてさらに科学的に解明していくことが必要だと私は考える。
と言う内容ですが、今科学的に目が向けられ始め、こういう講演会が催され始めた事は珈琲愛好家に取りまして非常に喜ばしいことです。
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